職人の手仕事：八寸に込めた季節の物語

会席料理のなかでも特に華やかな一皿、「八寸」。
季節の素材を中心に、焼き物や和え物、酢の物などを盛り合わせた前菜の役割を果たす一皿であり、料理人の感性が最も表れる部分でもあります。
当店では、旬の野菜や魚を用い、季節の彩りを大切にした盛り付けを心がけています。例えば春は桜の花をあしらい、夏は涼しげな硝子の器、秋には紅葉の葉を添えるなど、味覚と視覚の両方で季節を感じていただけるよう工夫しています。
八寸は「五感で楽しむ和食」の象徴とも言える存在です。一品一品には、それぞれの土地や時季の物語が込められており、お召し上がりいただくお客様の会話のきっかけにもなればと願っております。
料理人の細やかな手仕事と、旬への敬意が詰まった八寸を、ぜひご賞味ください。